Rockwell Automationと主要競合(Siemens・三菱電機)の違いとは?地域で異なる勢力図と選び方を解説

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Rockwell Automationは、本拠地であるアメリカの北米市場ではAllen-Bradleyブランドが圧倒的な強さを持つ一方、世界全体のPLC市場で見るとドイツのSiemensが最大手であり、日本国内では三菱電機が高いシェアを持っています。つまり、Rockwell Automationと主要競合企業の力関係は、世界全体で見るか、地域単位でいるかによって大きく異なります。3社のどちらを選ぶべきか迷っている方にむけて、世界シェアの全体像、地域別の勢力図、そしてどのような企業にRockwell Automationが向いているのかを整理して解説します。

PLC市場の世界シェアと地域別の勢力図

民間調査会社の推計を基にした概算では、ハードウェアPLC市場(ソフトウェアPLCを除く)の世界シェアは、Siemens(ドイツ)が30~35%程度で最大手、Rockwell Automation(アメリカ)が15~20%程度で2位、三菱電機が(日本)が10~15%程度で続くとされています。Schneider Electric、 オムロン、 ABBなどがそれぞれ数%台のシェアで続く構成です。

PLC市場の世界シェア(推定)メーカー別比較表

順位

メーカー

本拠地

世界シェア(推定)

1

Siemens

ドイツ

30〜35%

2

Rockwell Automation

アメリカ

15〜20%

3

三菱電機

日本

10〜15%

4以下

Schneider Electric、オムロン、ABB、Emerson 他

各国

数%台

※上記は複数の市場調査(Technavio、Mordor Intelligence等)を基にした推定値であり、調査機関や算出方法、対象年度によって数値は変動します。

ただし、この世界シェアだけを見て各企業を判断するのは早計です。前回の記事で触れた通り、Rockwell Automationは本拠地である北米市場のPLC市場で50%以上のシェアを持つとされ、Allen-Bradleyが事実上の標準(デファクトスタンダード)となっています。世界シェアでは2位でも、最大の地盤である北米では他社を大きく上回る存在というのが実績です。

実際に設備投資の意思決定を行う際に重要なのは、世界全体の導入台数そのものではなく、自社の生産拠点がある地域でどのメーカーが事実上の標準となっているか、そして導入後の保守・サポート体制をどれだけ長期的に確保できるかという点です。この観点に立つと、北米に生産拠点やサプライチェーンを持つ企業、あるいは既にAllen-Bradley環境を導入している企業にとっては、Rockwell Automationが有力な選択肢になります。

3社の特長比較

Rockwell Automationの特長:北米市場の盟主

Rockwell Automationは、Allen-Bradleyブランドの下で展開するControlLogixやCompactLogixといったPLCが、北米の自動車産業をはじめとする大規模工場で広く採用されています。同社が主導する産業用ネットワーク企画「EtherNet/IP」はほくべいの デファクトスタンダードとなっており、FactoryTAlkソフトウェア群によるIT・OT統合(コネクテッド・エンタープライズ)を強みとしています。一方で、世界全体での導入台数規模では、後述するSiemensには及ばないとされています。

Siemensの特長:グローバルリーダーであり欧州の巨人

Siemensは、PLC「SIMATIC」シリーズと統合開発環境「TIAポータル」を中心に、世界全体で最大の導入台数規模を持つとされる企業です。ドイツが主導する製造業のデジタル化構想「インダストリー4.0」を象徴する企業の一つでもあり、欧州市場では特に高いシェアを誇ります。同社が主導する通信規格「PROFINET」は欧州を中心に広く採用されており、ディスクリート系の製造ラインだけでなく、プロセス制御分野まで幅広くカバーしている点も特徴です。一方で、アメリカ国内に限ったシェアは15~20%程度とする市場推計もあり、北米市場における存在感はRockwell Automationに比べると限定的とされています。北米に生産拠点を持つ企業にとっては、現地での同友実績やサポート体制の厚みも比較すべきポイントになります。

三菱電機の特長:日本・アジア市場の強豪

三菱電機は、日本国内のPLC市場でトップシェアを持つメーカーです。PLC「MELSECシリーズ」に加え、モーターやタッチパネルなどの周辺機器を含めたトータルでの提案力に強みがあります。自社が主導する通信規格「CC-Link」(および次世代規格のCC-Link IE TSN)は日本国内および一部のアジア地域で広く採用されています。コンパクトで省スペースな設計を得意とし、日系製造業との親和性の高さが特徴です。一方で、強みの中心はあくまで日本・アジア市場であり、北米やグローバル規模での導入実績・サポート体制という点では、Rockwell AutomationやSiemensに比べて手薄になる場合があります。海外展開を進める企業や、海外拠点との規格統一を重視する企業にとっては、この点も検討材料になります。

なぜ地域によってシェアが大きく異なるのか

3社のシェアが地域によって大きく異なる背景には、いくつかの要因があります。

自動車産業との結びつきが大きな要因の一つです。引く米の自動車工場ではAllen-Bradleyが標準とされることが多く、欧州の自動車・プラントではSiemensが、日本国内の工場では三菱電機やオムロンが標準とされることが多いという、地域ごとの「デファクトスタンダード」が存在します。

また、各社が主導する産業用通信規格(EtherNet/IP、PROFINET、CC-Link)がそれぞれの地盤地域で業界標準として根付いていることも、シェアの固定化につながっています。一度導入した通信規格やコントローラのエコシステムを置き換えるには大きなコストと時間がかかるため、地域ごとの勢力図は短期間では大きく変わりにくい構造になっています。

加えて各社の現地法人の設立時期や、地場のシステムインテグレーター・代理店網との関係の深さといった、商習慣レベルの要因も影響しています。

Rockwell Automationが向いているのはどんな企業か

3社の特長を踏まえると、特に次のような企業にとってはRockwell Automationが有力な選択肢になります。

北米に生産拠点やサプライチェーンを持つ企業

北米の自動車産業をはじめ、多くの工場でAllen-Bradleyが標準採用されており、現地法人や取引先との規格統一が図りやすくなります。

既にAllen-Bradley/Logix環境を保有している企業

保守部品の共通化や技術者教育の継続性という観点で、同じプラットフォームを使い通づけるメリットが大きくなります。

制御層からデータ活用層までを一つのソフトウェア基盤で統合したい企業

FactoryTalkソフトウェア群によるIT・OT統合(コネクテッド・エンタープライズ)は、スマートファクトリー化やDX推進を進める企業にとって強みになります。

ディスクリート系の生産ラインとプロセス制御を同じアーキテクチャで管理したい企業

Logixアーキテクチャを基盤に、PLC (ControlLogix) とDCS (PlantPAx) を統合的に扱える点は、複数の生産方式を持つ企業にとって有用です。

国内での導入後サポートを重視する企業

正規代理店を通じて日本語での技術サポート・短納期対応・トレーニングまで一括して相談できる体制は、海外メーカーの製品を導入する際の不安を軽減します。

逆に、生産拠点が日本国内に限られ、既存設備との親和性を優先したい場合は三菱電機やオムロンが、欧州拠点が中心でプロセス制御も含めた幅広い統合を重視する場合はSiemensが適している場面もあります。重要なのは「世界シェアの順位」ではなく、自社の拠点・既存環境・今後のDX戦略に合っているかどうかです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 世界のPLC市場でシェア1位の企業はどこですか?

A. 複数の市場調査を基にした推定では、ドイツのSiemensが世界シェア1位とされています。Rockwell Automationは世界全体では2位とされていますが、北米書状に限ると最大手とされています。

Q2. Rockwell Automationはなぜ北米で強いのですか

自動車産業をはじめとする北米の大規模工場でAllen-Bradleyが標準採用されてきた歴史的経緯に加え、同社が主導する通信規格「EtherNet/IP」が北米で広く普及していることが要因とされています。

Q3. 日本国内ではどのメーカーのPLCが主流ですか?

日本国内では三菱電機がトップシャアを持つとされ、オムロンも高い影響力を持っています。Rockwell AutomationやSiemensも導入されていますが、国内市場での主流は日系メーカーです。

Q4. Rockwell Automation と Siemensの製品は混在して使用できますか?

A. 両社は異なる通信規格(EtherNet/IPとPROFINET)やソフトウェア環境を採用しているため、直接の互換性はありません。ゲートウェイ企画

Q5. 三菱電機とRockwell Automationの一番の大きな違いは何ですか?

A. 三菱電機は日本国内市場での圧倒的な実績とコンパクトな設計に強みがあり、Rockwell Automationは北米市場での圧倒的な実績とFactoryTalkによるIT・OT統合に強みがあるという違いがあります。グローバル展開する製造業にとっては、どの地域の拠点で、どちらの規格を標準とするかが重要な検討ポイントになります。

Q6. Rockwell Automationを選ぶメリットは何ですか?

A. 北米市場で圧倒的な実績をもつAllen-Bradleyブランドの信頼性、FactoryTalkによる制御層からデータ活用層までの一体的な統合、そして正規代理店を通じた日本語でのサポート体制が大きなメリットです。特に北米に拠点やサプライチェーンを持つ企業、IT・OTを一体的に活用したい企業にとっては有力な選択肢になります。

まとめ

世界全体のPLC市場ではSiemensが最大手とされる一方、Rockwell Automationは本拠地である北米市場では圧倒的なシェアを持ち、三菱電機は日本国内で強い存在感を示しています。これは単純な優劣ではなく、自動車産業との結びつきや通信規格の主導権、現地での商習慣といった要因によって形成された、地域ごとの勢力図の違いと捉えるべきものです。グローバルで事業を展開する製造業にとっては、世界シェアの順位だけでなく、自社の生産拠点がある地域でどのメーカーが標準となっているかを把握することが、今後の設備投資を検討する上で重要な視点になります。

特に、北米に生産拠点やサプライチェーンを持つ企業、すでにAllen-Bradley環境を保有している企業、そひて制御からデータ活用までを一つの基盤で統合したいと考える企業にとっては、Rockwell Automationが有力な選択肢となります。導入をご検討の際は、正規代理店である愛電株式会社までお気軽にご相談ください。

愛電株式会社RA事業部
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